2024年7月7日(日)、豊洲文化センターにて、江東支部の総会・懇親会・講演会を開催致しました。
懇親会では、彩り鮮やかな和食弁当とお茶を頂きながら、それぞれの近況報告をし、会員相互の親睦をはかりました。
講演会では、「源氏物語と和歌」というタイトルで、現在、NHK大河ドラマ「光る君へ」において和歌考証をご担当の、「桜楓会理事長 高野晴代氏」にご講演をお願い致しました。
今、話題沸騰中のドラマということもあり、講演会には、他支部の会員や江東ガイドボランティアのメンバー、区内在住の一般の方も合わせ、合計40余名の方がご参加下さいました。
「源氏物語」に収められている和歌は、当時実際に行われていた和歌の詠み方に準じて作成されているそうです。
中でも、「贈答歌」は、男女、親子、主従といった二人の間で交わされる大切なコミュニケーションのツールでもあったようです。
また、送るべき相手が亡くなってしまったなど、独りで詠まれた歌は「独詠歌」と呼ばれ、さらに、一つの場面を3人以上の人物が順番に詠む形の歌は「唱和歌」と呼ばれたそうです。
当時の和歌には、「引き歌」や「切り返し」といった技法があり、それらをどれだけ上手く使いこなして歌を詠めるかが、大切な恋の成就にとっても欠かせないものであったようです。
紫式部という一人の作家が、登場人物像や場面に合わせて、795首もの歌を詠み分けていたということも驚きですが、夫亡き後に、千年もの時を越えても読み継がれる大作を遺したメンタリティとバイタリティは、私達にとっても眩しい存在だと感じました。
講演後、ご出席頂いた会員や地域の方々から「今日のご講義のお蔭で、これからの後半のドラマの展開がますます楽しみだ」という嬉しい感想を沢山頂けました。
途中休憩を挟まず2時間を一気に熱く語って下さった高野先生の御厚意に深く感謝致します。
(江東支部長 新31 井口 祥子)