理事長メッセージ

121年目を歩み始めるにあたってのメッセージ

 1904年4月10日に設立された桜楓会は、2021年度から3年間の準備期間を経て、2024年度の設立120周年の記念の年に、今まさに桜楓会が必要としている活動をより早くより強く推進するための記念事業を実施することができました。

 記念事業は、広岡浅子賞、「活躍する卒業生リスト」事業、総合相談事業、記念広報事業(「『「桜楓新報」に見る桜楓会の20年(2004~2003)』の作成、動画「5分でわかる桜楓会」、HPの充実)、記念式典、桜楓会に関する展示、桜楓会におけるICT化の推進、桜楓会設立120周年記念募金事業、その他、4階ホールの舞台幕の取り替え、「桜楓新報」に、「「家庭週報」の初期の歴史を紐解く」の10回の連載、「「家庭週報」(明治期)総目次データベース」の作成と「家庭週報」(明治期)インターネット公開、と多岐にわたりました。長い間こうした事業を行いたいと願っていた数々の事業を実施することができ、今、121年目を歩むあたって、支えていただいた卒業生のみなさま、桜楓会に心をお寄せくださったみなさまに深く感謝申し上げます。

 1904年桜楓会設立にあたって成瀬校長は、生涯学習、社会貢献、そして母校の支援を望みましたが、上にも記しましたように、今回の記念事業の支援によって、120年を経てもなお桜楓会は、それをなお強く実践し続けることができていると言えましょう。

 桜楓会は、2022年度~2031年度の中長期計画を策定していますが、中長期計画1期目の評価の上に、第2期3カ年計画を立案し、その1年目を着実に実行していきたいと思っています。今年度は、「設立120周年の成果を生かし、桜楓会の更なる着実な発展を」を目標としました。詳細は「桜楓新報」2025年6月号に収載いたしましので、お読みいただきたく存じます。

 記念事業の中でも、創設した広岡浅子賞の第一回贈賞式は、昨年11月16日の記念式典の中で行われました。今年度も7月1日より応募が始まります。多くのみなさまのご応募を願っております。

 最後に、今まで何回かご紹介してきたものですが、広岡浅子の歌を記して今回のメッセージを終えたいと存じます。

 桜楓会のはたらき愛でて詠める

 散りやすき桜紅葉の名にも似ず永遠の命の友どちの宿

     (『草詠』三四六番歌 雑)*『草詠』は広岡浅子の歌集の名称

今回は、より桜楓会を思う浅子の心に寄せて、次のように訳してみました。

 桜楓会の活動を愛でで詠む

散りやすいという桜や紅葉の名前にも似ることなく、永遠に続く、仲間が集まる心の拠り所と言えましょう。

桜楓会が卒業生の「心の拠り所」となり、いつでも訪れることのできる所であるように力を尽くしてまいりたいと思っております。