空には時折うろこ曇が見えるこの頃ですが、猛暑の続いた今夏、皆様は如何お過ごしでございましたか。
7月26日(土)、桜楓会館に於いて2024年度文京支部総会が開かれ、恒例の講演会の後、会員相互の連絡法についての改革案や、支部としての検討案件等の報告が行われました。

参加者の皆様と記念に
〈講演会〉

社会福祉法人 ビーハッピー
総合施設長
渡邉 美佐緒氏(新23社) をお招きしました。
『当事者中心の福祉を追い続けて』
豊明幼稚園から大学まで目白で過ごされた渡邊さんは、そこで出会った仲間達や先生方から、いかに多くを学び、素晴らしい影響を受けてきたかを語り、そうした事に導かれて今現在があることを謝辞と共に重ねて強調なさった。
特に、一番ヶ瀬康子先生との出会いが社会福祉への導きの契機になったとおっしゃる。
今に続く支えを得ているのも学生時代の出会いによるもので、ご自分が身を置いた環境全てに育てられ、ご主人との出会いも、息子さん達の協力も含めて、いつも皆さんが支えてくれている、と。
渡邉氏は、桜楓会設立120周年記念に創設された「第1回広岡浅子賞(社会貢献部門)」を受賞された。
「みのりの家」の発足から37年目の現在も変わらぬ理念は、「生まれてきたこと、生きていることだけで尊く素晴らしく、それだけで十分なこと。全ての人がその存在を肯定され、最優先されることが大切」であり、一人ひとりの違いが受け入れられ、優劣を評価することのない場をつくり、実践していくことだという。
ここでは何かを教えたり指導したりするのではなく、ただ、一緒に楽しい事をして過ごしましょう、が基本。「人と比べない、尊重されたありのままの生き方を肯定される場」それが「みのりの家」。
一人ひとりの人格を尊重すべきことは充分わかっていても、我慢強くおおらかな心をどのように養うのだろうかと、凡人の私などは考えこんでしまう。
高校時代に一番ヶ瀬康子校長から、映画『この子らを世の光に』とともに伝えられた言葉「しょうがいを持たれた子供たちが、光り輝いて暮らしていく社会が成熟した社会と言えるでしょう」「この人達が光そのものなのです」(びわこ学園創設者の糸賀一雄先生の言葉「この子らを世の光に」)が、
渡邉美佐緒さんのお人柄とお仕事の基盤になっていらっしゃるようだ。
他支部やそれ以外からのご参加もあり、30余名の集まりになりました。
命の尊厳や日々の豊かさについて、改めて日常を振り返る機会を頂くことができ、そして更に私達はこの日、「インクルージョン」と「パーソン・センタード」という言葉を覚えることができました。
*お願いしたみのりの家の手作りクッキーはあっという間に完売。
ささやかな支援の気持ちを集めて、文京支部より16,000円余りをお渡ししました。



〈文京支部総会〉
支部総会では以下の内容を中心に話し合いが行われた。
①桜楓会本部からのお知らせ
田中和子理事
②会員向け連絡法の変更について
QRコード活用等、新しい取組みについて 他
③会計報告
④2024年度の活動報告
⑤分会の扱いと立場
8分会の2区域をひとまとめとし、分会長は輪番制とする。任期は2年とする。
再任は妨げない。
⑥支部役員変更のお知らせ
支部長(山田知子 新30社福)の交代とともに、副支部長、会計、会計監査、書記、が新たに決まり、各分会長にも広報(名簿管理)、イベント企画、会員のリクルートなどに積極的に取組んでもらうこととした。
各々が前向きに積極的な意識を持つことで、支部会員同士の魅力的で深い絆に繋がることを願っています。
赤い薔薇
丈夫な赤い四季咲きバラ「カクテル」はフランス生まれの一重平咲き。ツル性でパーゴラを上りながら微かな薫りを放っています。屋上に植えて23年、暑さに負けず、肥料もほぼやらないのに咲き続けている元気の象徴です。



文責:関島みどり
写真:加藤千香子/関島みどり