鎌倉支部 桜楓サークルの発足にあたり

鎌倉支部は令和2~3年は新型コロナウィルス感染症拡大により支部活動の休止を余儀なくされていましたが、昨年より再開しました。今年の総会が6月23日に公益財団法人鎌倉婦人子供会館(以下、会館)で16名の出席のもと執り行われました。48英の大平京子氏が立ち上げた「手芸の会」の意思を存続して、「桜楓サークル」として復活させ、桜楓会員が毎月1回集える場所を用意する事が決まりました。ここでは、手芸、折り紙、料理、散策などやりたい事を行い、情報交換をすることを計画しています。

令和4年度親睦会(鎌倉「Sasho」の庭での集合写真 後列中央は新4国麻原美子名誉教授)

鎌倉支部は会館を活動の拠点としています。この会館は昭和28年に鎌倉在住の女子校・女子大30校の出身者が鎌倉連合婦人同窓会を結成し、母親と子供達の福祉と教育のための場を作った事が始まりと聞いています。今年創立70周年を迎えました。現在、会館の理事長は新19住の横松佐智子氏、副理事長は新16理Ⅰの松本左斗子氏で、他にも3名が役員として、会館の運営に全員ボランティアで携わっています。また、新館の設計、旧館の改装は瑞木工房(新21回住の有馬翠氏、尾関牧子氏、泉美知子氏、新40回三宅早苗氏の4名の設計集団)が行っています。さらに、新14回児の猪狩宣子氏が42家2の田中早穂子氏が考案した「パズル雛」の作り方を継承すべく教室を開催しています。

「パズル雛」はパズルにもなるお雛様で、お内裏様、三人官女、ぼんぼり、菱餅、桜橘などのパーツをケント紙で作り、千代紙を貼って仕上げたものです。飾ると、小さくて、かわいらしく、気持ちが和みます。2段から7段までの雛飾りがすべてしまうと手のひらサイズの小さな箱にパズルのごとく納まるので、驚きです。平成5年には婦人発明家協会主催「なるほど展」で「科学技術長長官発明賞」を受賞した作品で、桜楓会工芸展等でも紹介されていたそうです。「手芸の会」でも講習会が開催され、先日、当時の生徒さんの作品を拝見する機会がありました。四半世紀を過ぎても形崩れや色褪せがなく、素敵な配色に感嘆の声が上がりましました。平成30年度の総会には田中早穂子氏をお招きして、「たのしい立方体からパズル雛」というタイトルでお話を聞く会が開催されています。

ミニパズル雛(2段)
パズル雛(5段)

現在の教室には桜楓会員10名が集っています。昨年5~10月は新21回住の泉美知子氏の依頼で、瑞木工房で北支部会員6名にミニパズル雛教室も行われました。今は北支部会員2名が鎌倉の教室に来ています。

桜楓サークルは当面パズル雛教室の延長としての活動になり、10月の会館のバザーに向けての作品作りを行います。その後は、新規の作品を作り、併設する調理室で料理を作り、近隣のお寺でお花見などという企画も考えています。

鎌倉支部は創設92周年を迎えました。桜楓会員は約300名ですが、支部活動に参加していただけるのは少数で、年々減少傾向にあります。少しずつ参加の輪を広げ、100周年を迎えることができればと願っています。 

新29回食物 志波郁子