今から120年前の今日、1904年4月10日に桜楓会は設立されました。それは、1901年に入学した第1回生の卒業式の次の日でした。
第1回卒業式の一年前、1903年のことでした。卒業予定の第1回生は、3年間の修学では学びきれない、卒業後も学ぶ機会がほしい、そのためには、卒業後も卒業生が連携した組織が必要と成瀬仁蔵校長に要望しました。しかし成瀬校長は、会が単なる「卒業生の団体」であってはならない、日本女子大学校の精神と一体になるべき、としてすぐには許さず、卒業予定の第1回生はさらに1年間検討を重ねました。
成瀬校長は、その熱意を受け止め、卒業後も学び続ける生涯学習と社会貢献、そして母校の支援を望みました。
日本女子大学の卒業生である桜楓会員は、今もなお、その精神を受け継ぎ、自己研鑽に励み、社会活動に貢献し、後輩のために母校を支えています。
そうした卒業生は94000人を数え、海外を含め、143の支部があります。現在、会員のみなさまに様々な情報を伝えるには、120年を通して発行し続けてきた「家庭週報」そして「桜楓新報」がありますが、それと共に、より効果的な方法は、ICTの推進によるものと言えましょう。
設立120周年記念事業では、ICTの推進に力を入れ、会員のみなさまに桜楓会の今の情報をお伝えしようとしています。他の事業もみなさまのご支援を得て、進めています。本年11月16日(土)には、記念式典を予定しており、記念事業の一つである「広岡浅子賞」の贈賞式が行われます。
今年は、桜の開花が遅く今日もまだ、キャンパス内に美しく咲き誇っております。120年前、第1回の卒業生達もまたこの目白の地で、桜のもと胸をふくらませて、学び舎を巣立つと同時に、桜楓会員となり、さらなる活動を続ける決心をしたことでしょう。
2024年4月10日、桜楓会設立120周年のまさにその日に、私もまた先輩方の志を受け継ぎ、生涯学習と社会貢献、そして母校に学ぶ、後輩達への支援を柱に、力を尽くしてまいりたいと決心を新たにしております。